ピロリ菌検査・除菌治療

ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)は、胃の粘膜に感染する細菌です。感染が長期間続くことで慢性胃炎を引き起こし、胃・十二指腸潰瘍や胃がんなどの発症に関係することが知られています。

ピロリ菌の検査・除菌治療は、主に以下のような場合に健康保険の適用となります。

  • 胃内視鏡検査またはバリウム検査で、胃潰瘍・十二指腸潰瘍を認めた場合
  • 胃内視鏡検査で、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎(慢性胃炎)と診断された場合

このほかにも、一定の疾患では保険診療の対象となる場合があります。
そのため、胃内視鏡検査を受けていない方では、保険診療としてピロリ菌検査・除菌治療を行えない場合があります。

一方で、
「胃内視鏡検査は受けたくないけれど、ピロリ菌に感染しているか調べたい」
「ピロリ菌が陽性なら、胃内視鏡検査を受けずに除菌治療をしたい」 というご希望もあります。

当院では、保険適用とならない方を対象に、自由診療(保険適用外)によるピロリ菌検査・除菌治療を行っています。
一次・二次除菌で除菌できなかった方の三次除菌や、ペニシリンアレルギーのある方の除菌治療についてもご相談いただけます。

ピロリ菌検査

費用(税込)

検査 費用
ピロリ菌抗体検査
(血液検査)
3,500円
便中ピロリ抗原検査 4,000円
尿素呼気試験
(要予約)
7,000円

ピロリ菌抗体検査(血液検査)

血液中のヘリコバクター・ピロリ菌に対する抗体を測定し、感染の可能性を調べます。
結果説明は、原則として1週間後となります。
ただし、血中ピロリ抗体検査だけでは、現在ピロリ菌に感染しているかを完全に判定できない場合があります。

抗体価が陰性範囲であっても、境界に近い値(陰性高値など)の場合には、ピロリ菌に感染している可能性が残ることがあります。
そのため、検査結果によっては、現在の感染状況をより正確に確認するため、便中ピロリ抗原検査または尿素呼気試験をご案内する場合があります。その場合は別途検査費用がかかります。

また、過去にピロリ菌の除菌治療を受けたことがある方では、除菌後もしばらく血液中に抗体が残ることがあります。
そのため、除菌後の判定には血液の抗体検査ではなく、便中ピロリ抗原検査または尿素呼気試験を行います。

便中ピロリ抗原検査

専用の容器に便を採取していただき、便中のピロリ菌抗原を調べます。
結果説明は、原則として便提出後10日後となります。

尿素呼気試験

呼気(吐く息)を採取して、現在ピロリ菌に感染しているかを調べる検査です。
検査当日は、朝から食事をとらずに来院していただきます。
結果説明は、原則として1週間後となります。
服用中のお薬によっては検査結果に影響することがあるため、検査前に服薬状況を確認させていただきます。

ピロリ菌の除菌治療

ピロリ菌の除菌治療では、胃酸を抑える薬と抗菌薬を組み合わせて、原則として1日2回、7日間内服します。

費用(税込)

治療 費用
一次・二次除菌治療
(処方箋料+除菌効果判定)
13,000円
三次除菌治療・ペニシリンアレルギーの方の治療
(処方箋料+除菌効果判定)
15,000円

※上記とは別に、調剤薬局でのお薬代が必要です。

※お薬代は処方内容によって異なりますが、5,000~9,000円程度が目安となります。

※自由診療となる場合、健康保険は適用されません。

一次除菌

胃酸を抑える薬+アモキシシリン+クラリスロマイシン
の3種類を7日間服用します。

二次除菌

一次除菌でピロリ菌が除菌できなかった場合には、
胃酸を抑える薬+アモキシシリン+メトロニダゾール
の3種類を7日間服用します。

三次除菌

一次・二次除菌を行ってもピロリ菌が残っている場合には、三次除菌をご検討いただけます。
患者さんのこれまでの治療歴などを確認したうえで、シタフロキサシンなどを用いた除菌治療を行う場合があります。
三次除菌は健康保険の適用外となり、自由診療となります。

ペニシリンアレルギーのある方

ペニシリン系抗菌薬(アモキシシリンなど)にアレルギーがある方では、通常の一次・二次除菌治療を行うことができません。
当院では、アレルギーの内容やこれまでの治療歴などを確認し、アモキシシリンを使用しない除菌治療についてもご相談いただけます。
治療内容によっては健康保険の適用外となり、自由診療となります。

除菌治療の副作用・リスクについて

除菌治療では複数の抗菌薬などを使用するため、次のような副作用がみられることがあります。

  • 下痢・軟便
  • 吐き気、腹部不快感
  • 味覚異常
  • 発疹・かゆみ など

まれに、重いアレルギー反応、重い下痢・血便、肝機能障害、血液障害などの重篤な副作用が起こることがあります。
服用中に強い症状がみられた場合は、服用を中止する必要があることもありますので、当院までご相談ください。
また、使用する薬剤によっては治療中の飲酒を控えていただく必要があります。

自由診療で使用する薬剤について

ピロリ菌の自由診療では、患者さんの状況やこれまでの除菌歴によって、国内で承認・流通している医薬品を、承認された効能・効果とは異なる目的で使用する場合(適応外使用)があります。

特に、三次除菌やペニシリンアレルギーのある方の治療では、ピロリ菌除菌を効能・効果として承認されていないシタフロキサシンなどの抗菌薬を使用する場合があります。 使用する薬剤は国内で承認・流通している医薬品であり、院外処方により国内の調剤薬局でお受け取りいただきます。

治療法については、日本ヘリコバクター学会の診療ガイドラインや国内外の臨床報告などを参考に、医師が患者さんごとに適応を判断します。ただし、国や地域により承認状況や推奨される治療法は異なります。

適応外使用によって健康被害が生じた場合には、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない場合があります。
治療内容・期待される効果・副作用等をご説明したうえで、ご希望を確認して治療を行います。

除菌後の効果判定

除菌治療が終了した後は、一定期間をあけて、ピロリ菌が除菌できたかを確認します。
当院では原則として尿素呼気試験で効果判定を行いますが、患者さんの状況により便中ピロリ抗原検査で判定する場合があります。
いずれの方法で効果判定を行う場合も、上記の除菌治療費用は同一です。

除菌に成功した後も定期的な胃内視鏡検査をおすすめします

ピロリ菌を除菌することで胃がんの発症リスクを低下させることが期待できますが、除菌に成功しても胃がんのリスクが完全になくなるわけではありません。
特に、長期間ピロリ菌に感染していた方や胃粘膜の萎縮が進んでいる方では、除菌後も定期的な胃内視鏡検査が大切です。
当院では、除菌後の胃の状態に応じて、定期的な胃内視鏡検査をご案内しています。

胃がんリスク検査(ABC検診)

  • 5,000円(税込)

胃粘膜の萎縮を調べるペプシノゲン検査と、ヘリコバクター・ピロリ菌抗体検査を組み合わせ、胃がんの発症リスクを分類する検査です。 胃がんそのものを発見する検査ではありません。
リスクが高いと判定された場合や、胃の症状がある場合には、胃内視鏡検査をおすすめします。
なお、過去にピロリ菌の除菌治療を受けたことがある方などでは、ABC検診による正確なリスク評価が難しい場合があります。

自由診療(保険適用外)による内視鏡検査

症状はないものの、

  • 胃がん・ピロリ菌が心配
  • 大腸がんが心配
  • がんの早期発見を目的に内視鏡検査を受けたい
という方には、自由診療による胃・大腸内視鏡検査も行っています。

費用(税込/検査当日の診察料込み)

検査 費用
眠ってできる
胃内視鏡検査
22,000円
眠ってできる胃内視鏡検査
+ピロリ菌検査
25,000円
眠ってできる
大腸内視鏡検査
27,000円
眠ってできる胃
+大腸内視鏡検査
40,000円

※鎮静剤の効き方には個人差があり、必ずしも完全に眠った状態になるわけではありません。安全性を優先して投与量を調整します。

※事前診察および結果説明には、別途診察料が必要です。

※検査で病変が見つかり、生検や治療などが必要となった場合には、その後の診療が保険診療となる場合があります。

診察料・血液検査費用

自由診療の検査・治療では、必要に応じて以下の費用が別途かかります。

内容 費用
初診料 2,000円(税込)
再診料 550円(税込)
血液検査
(必要時)
4,000円(税込)

※当院を初めて受診される方は初診料がかかります。

血液検査には、肝機能検査・腎機能検査・末梢血一般検査などが含まれます。
3か月以内の血液検査結果をお持ちの場合には、血液検査を省略できることがあります。
健康診断などの検査結果をお持ちの方は、受診時にご持参ください。