祝・開院1周年

令和7年10月11日(土)、開院1周年を迎えることができました。

当院は高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病などの一般内科はもちろん、内視鏡を用いた胃や大腸の検査、消化器内科(おなかの病気)を得意としております。

また鎮静剤を使用し眠ってできる苦痛の少ない内視鏡検査を心がけており、開院から令和7年9月末までに内視鏡検査を1238件(胃内視鏡検査616件、大腸内視鏡検査622件)行い、胃癌5件(内、早期癌1件)、大腸癌16件(内、早期癌11件)を診断し、大腸内視鏡検査でのADR(大腸内視鏡検査における腺腫を見つけられた患者さんの割合)は35.4%、50歳以上の患者さんのみでは46.5%でした。

地域のかかりつけ医として、また消化器内科の専門医として、地域のみなさまの健康をサポートし、信頼していただけるクリニックとなれるよう、スタッフ一同努めておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

ふれあい・いきいきサロン「医療講演」

こんにちは。

10月5日(日)自治会より医療講演の依頼をいただき、「便秘について」のお話をしました。みなさんにとっても身近な病気であり、興味をもっていただけたようで20人以上の方に来ていただき、便秘の種類、お薬についてのお話をしました。

生活習慣の見直し

 ①朝食後にトイレに行く

 ②適度な運動

 ③ストレスの発散

 ④便意を我慢しない

食生活の見直し

 ①規則正しい食事

 ②十分な水分の摂取

 ③食物線維の摂取(1日25-30g)

が大切であること。それでも不十分であればお薬を使いますが、刺激性下剤は使用方法に注意が必要であることなどをお話しました。

便秘でお困りの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

ピロリ菌について

こんにちは。院長コラムを始めて、長い間、何も追加なくすみませんでした。

記念すべき初めての投稿は、ピロリ菌についてです。

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃の粘膜に住んでいるらせん型の細菌で、鞭毛という毛が4-8本あり、胃の中で活発に動いています。従来は胃には強い酸(胃酸)があるため、細菌がいないと考えられていましたが、1982年にオーストラリアの医師が発見し、さまざまな研究から、ピロリ菌が胃炎や胃潰瘍、胃癌など、胃の病気に深く関係があることがわかってきています。

感染は口を介した感染が考えられており、共同の井戸水などを介した感染も言われていますが、はっきりとわかっていません。またピロリ菌の感染率は、乳幼児期(5歳以下)の衛生環境と関係あると考えられており、上下水道の普及していなかった世代で高く、若い世代の感染率は低くなっています。 現代は衛生環境がよくなり、大人になってからの日常生活・食生活ではピロリ菌の感染は起こらないと考えられていますので、一度除菌をされた方は何度も検査をする必要はありません。

ピロリ菌に感染すると胃に炎症を起こしますが、ほとんどの人は自覚症状はありませんが、ピロリ菌感染による炎症が続くと、慢性胃炎(萎縮性胃炎)が進行し、胃がんのリスクになってしまいます。また、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者さんはピロリ菌に感染していることが多く、除菌することで胃癌のリスクが下がり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の再発率も大きく下げることができます。

ピロリ菌の除菌は飲み薬(胃酸分泌をおさえる薬と、2種類の抗生物質を1日2回)を1週間内服するだけで、8割前後の方で成功しますが、除菌が成功したかの確認のため、除菌終了後4週間以上の間をあけて、尿素呼気試験などで確認が必要です。

ただし、健康保険でピロリ菌の検査・治療を行なうためには、下記のいずれかに該当する必要がありますので、ご注意ください。

①胃内視鏡検査や胃透視で胃潰瘍・十二指腸潰瘍と診断

②胃MALTリンパ腫と診断

③特発性血小板減少性紫斑病と診断

④早期胃がんで内視鏡治療後

⑤内視鏡検査で胃炎(萎縮性胃炎)と診断

最後まで読んでいただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

院長コラムをはじめました

このたび、院長コラムを始めました。
診療で心がけていることや病気のことなどをわかりやすくお伝えしていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。